「英検2級の過去問を解いたけれど、これって何問正解なら合格なの?」と自己採点のあとに不安になる人は少なくありません。英検2級は問題数が決まっているため、学校の定期テストのように「60点なら合格」と考えたくなります。
ところが、英検2級は正解した問題数をそのまま足して合否を決める試験ではありません。リーディング・リスニング・ライティングの結果を英検CSEスコアに換算し、一次試験では合計1520点以上に達したかどうかで判定されます。
この記事では、公式の合格基準と「6割」という目安の違い、リーディングとリスニングで何問を狙えばよいか、ライティングを含めてどう合格ラインを作るかまで整理します。過去問を解いたあと、自分がどの位置にいるのか判断できるようになるはずです。

英検2級は何問正解で合格?固定の正答数はない
最初に押さえたい答えは、「○問正解すれば必ず合格」という固定の数字はないということです。英検2級の合否は、正答数ではなく英検CSEスコアを使って決められます。
2026年度の英検2級一次試験では、リーディングが31問、ライティングが2題、リスニングが30問です。ただし、63問中何問という単純な計算はできません。そもそもライティングは選択問題ではなく、英文要約と英作文を採点する記述式だからです。
では、過去問で何問取れていれば「合格に近い」と考えられるのでしょうか?
参考になるのが、日本英語検定協会が公開している過去のデータです。協会は、2級以下では各技能でおおむね6割程度正答した受験者の多くが合格していたと説明しています。つまり6割は「合格を保証する線」ではありませんが、勉強するときの一つの目標にはできます。
| 項目 | 現在の英検2級 | 6割の単純目安 |
|---|---|---|
| リーディング | 31問 | 約19問 |
| リスニング | 30問 | 18問 |
| ライティング | 2題 | 正答数では判断不可 |
31問の6割は18.6問なので、リーディングなら19問前後。30問の6割なら、リスニングは18問です。ただし、この数字だけを見て「19問と18問なら合格確定」と考えるのは避けてください。
英検公式は、同じ正答数でも試験回によってCSEスコアが異なるため、受験者自身が正答数から最終スコアを算出することはできないと説明しています。
詳しい仕組みは、日本英語検定協会のCSEスコアによる合否判定方法でも確認できます。
英検2級の合格点はCSEスコア1520点
「何問正解か」より確実に覚えておきたい数字が、英検2級一次試験の合格基準CSEスコア1520点です。一次試験ではリーディング・リスニング・ライティングをそれぞれ650点満点に換算し、3技能の合計で判定します。
つまり一次試験は1950点満点です。そのうち1520点以上なら一次試験合格となり、二次試験へ進みます。単純に割合を出すと約78%ですが、ここで「問題を78%正解しなければならない」と考えてはいけません。
CSEの1520÷1950=約78%は「スコア上の割合」です。問題の正答率78%が必要という意味ではありません。
ここは英検2級で特に誤解されやすいところです。公式が紹介している参考情報では、2級以下は各技能で6割程度の正答率でも多くの受験者が合格しています。「CSEで78%必要」と「問題を78%正解する」は別の話なのです。
| 技能 | CSE満点 | 問題・課題数 |
|---|---|---|
| リーディング | 650点 | 31問 |
| リスニング | 650点 | 30問 |
| ライティング | 650点 | 2題 |
| 一次試験合計 | 1950点 | 合格基準1520点 |
注目したいのは、問題数が大きく違っても3技能それぞれのCSE満点が650点だという点です。リーディング31問と、ライティング2題が同じ650点枠を持っています。だからこそ、選択問題だけ大量に正解すればよいという試験ではありません。
3技能はいずれも650点満点です。出典:公益財団法人 日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」。問題数ではなく技能ごとの英語力をバランスよく測る仕組みだと考えるとわかりやすいでしょう。
英検公式の試験形式や最新の問題数は、英検2級の試験内容で確認できます。試験形式が変わった場合は、市販教材だけでなく公式ページも確認しておくと安心です。
英検2級は何割取れば合格?まず6割を目標にする
過去問を解くときの目標が欲しいなら、まずはリーディングとリスニングで6割を安定して超えることを目指すと位置を把握しやすくなります。これは英検公式が過去の合格者について示した参考情報とも合います。
リーディング31問なら6割は18.6問なので約19問、リスニング30問なら18問です。模試や過去問でこのあたりを行き来しているなら、合格圏を狙える位置には近づいていると考えられます。
ただし、過去問でちょうど6割を1回取っただけなら「安全圏」とは言いにくいでしょう。本番は問題との相性や緊張でも数問動きます。練習では6割を最低ラインとして、できれば7割前後を何回か続けて取れる状態にしておくと余裕が生まれます。
たとえばリーディングなら22問前後、リスニングなら21問前後が7割の目安です。19問を取ったり15問に落ちたりする状態より、毎回20~23問ほどで安定する状態のほうが本番では頼れます。
過去問の点数を見るときは「最高点」ではなく直近3回程度の平均を見るのがコツです。たまたま得意な問題が出た1回だけで判断しないようにします。
英検2級リーディングは31問中19問前後が6割
現在の2級リーディングは、短文の語句空所補充17問、長文の語句空所補充6問、長文の内容一致8問の合計31問です。語彙だけでなく、長文から必要な情報を正確に拾えるかも得点を左右します。
もし31問中15問程度で止まっているなら、いきなり長文を何十題も解くより、17問ある短文語句問題を見直す価値があります。覚えている単語が増えると短文だけでなく長文の読みやすさも変わるため、点数を底上げしやすいからです。
英検2級リスニングは30問中18問前後が6割
リスニングは会話の内容一致15問と、英文の内容一致15問の合計30問です。放送は1回なので、「聞き逃した1問を考え続けて次も落とす」状態を避けることが得点安定につながります。
18問前後をまだ取れない人は、正解数だけでなく間違い方を分けてください。「単語を知らなかった」「音は聞こえたが意味が取れなかった」「選択肢を読むのが遅れた」では、やるべき対策が違います。
英検2級ライティングは2問中何問正解という考え方をしない
英検2級の合格を考えるうえで、ライティングは無視できません。現在のライティングは英文要約1題と英作文1題の計2題で、どちらも記述式です。「2問中1問正解なら50%」のようには計算できません。
英文要約では、与えられた英文の内容を読み取り、指定された語数にまとめます。英作文ではTOPICに対する自分の意見と理由を書きます。選択式と違い、一部分が良ければ評価につながる一方、設問から大きく外れると厳しい結果になる場合があります。
ライティングを空欄にするのは避けたいところです。リーディングとリスニングだけでなく、ライティングも同じ650点満点の技能としてCSEスコアに換算されます。
英作文が苦手だと、「その時間でリーディングを1問でも増やしたほうがいいのでは」と考えることがあります。しかし技能別の満点を見ると、ライティングを丸ごと捨てる戦い方は効率が良いとは言えません。
英文要約は45~55語にまとめる
2級の英文要約は、示された英文を読み、内容を45~55語の英語にまとめます。自分の意見を書く問題ではありません。元の文章にある中心内容、利点、問題点などの流れをつかみ、必要な情報を短く言い換える力が求められます。
対策では、いきなりきれいな英文を書こうとせず、「この段落で絶対に残す情報は何か」を日本語でもよいので先に拾うと整理しやすくなります。そのあと45~55語に収める練習を重ねます。
英作文は80~100語を目安に意見と理由2つを書く
英作文は、TOPICについて自分の意見と理由を2つ書き、語数は80~100語が目安です。難しい表現を無理に使うより、「自分の意見→理由1→具体的な説明→理由2→説明」の形を崩さないほうが書きやすくなります。
本番までに「賛成・反対を決める→理由を2つ出す→80~100語にまとめる」という流れを時間内に再現できるようにしておくと、ライティングの得点が安定しやすくなります。
英検2級の合格ラインを3タイプで逆算するシミュレーション
ここからは「自分ならどのくらいを狙えばよいか」をイメージするため、3タイプで考えます。以下の正答数は公式の合格保証ラインではなく、過去問演習で使う学習目標のシミュレーションです。
CSEスコアは受験回ごとに換算が変わるため、「この組み合わせなら1520点」と断言することはできません。その前提で、6割付近を最低目標にしつつ、得意技能で余裕を作る考え方を見てみます。
| タイプ | リーディング目標 | リスニング目標 | ライティング |
|---|---|---|---|
| バランス型 | 21~22 / 31 | 20~21 / 30 | 2題とも完成 |
| リーディング得意型 | 23~25 / 31 | 18~20 / 30 | 2題とも完成 |
| リスニング苦手型 | 22~24 / 31 | 18問以上を目標 | 重点的に対策 |
バランス型は全技能で6割を超えて7割へ近づける
特別に得意・不得意がない人は、リーディング21~22問、リスニング20~21問あたりを練習目標にするとわかりやすいでしょう。どちらも6割を上回り、7割に近い水準です。
このタイプは、一つの技能を満点近くまで伸ばすより、落とし穴になっている技能をなくすほうが先です。たとえばリーディング22問、リスニング20問まで来たのにライティングが毎回書き切れないなら、次に時間を使う場所はライティングです。
リーディング得意型は23問以上を安定させる
単語や長文が得意な人は、リーディングで23~25問ほどを安定して取れる状態を目標にできます。ただし、「リーディングが得意だからリスニング10問でも大丈夫」と考えるのは危険です。
英検では3技能がそれぞれ650点満点に換算されます。得意技能を伸ばす価値はありますが、苦手技能をほぼ捨てるより、最低ラインを引き上げたほうが合計スコアは安定しやすくなります。
リスニング苦手型は18問を最初の壁にする
リスニングが10~15問程度しか取れない人は、いきなり25問を目指さなくても構いません。まず18問、つまり6割付近を越えることを最初の目標にします。
たとえば「第1部は比較的取れるのに第2部で崩れる」とわかれば、第2部だけを集中的に復習できます。30問をひとまとめにして苦手と考えるより、大問別に正答率を見るほうが改善点を探しやすくなります。
合格対策では「得意を伸ばす」と「苦手を6割付近まで戻す」を組み合わせます。特定技能だけに頼らず、3技能の合計CSE1520点を取りにいく考え方が基本です。
英検2級の過去問で合格可能性を判断する3ステップ
過去問を解いたあとに正答数だけ見て終わると、弱点が残ったままになりがちです。合格可能性を判断するなら、正答率・大問別の弱点・ライティングの完成度をセットで確認します。
- リーディング31問とリスニング30問の正答数を出す
- 大問別に正答率を分け、6割未満の部分を探す
- ライティング2題を時間内に最後まで書けたか確認する
- 直近3回程度の結果を並べて平均とばらつきを見る
たとえば過去問1回目がリーディング23問、2回目が16問、3回目が22問なら、最高点の23問だけを見るのは危険です。平均は約20問で、問題によって7問も振れています。得点力より「安定性」が課題だとわかります。
反対に、19問、20問、20問と続いているなら大崩れはしていません。次は苦手な大問を2~3問上積みして、22問前後に近づける勉強が現実的です。
自己採点の目的は合否を断定することではなく、「次の1時間をどこに使えば点数が上がるか」を決めることです。
過去問で6割を超えても一度だけなら油断しない
1回だけ6割を超えた場合は、まだ本番で再現できるとは限りません。英検2級では語彙や長文のテーマ、リスニングの場面によって得意不得意が出るため、複数回の結果を見ます。
目安として、直近3回でリーディング・リスニングが安定して6割を超え、7割付近の回も出てくれば、学習はかなり進んでいます。そこからは間違えた問題を分類し、同じミスを減らしていきます。
過去問で5割前後なら弱点を1つずつ直す
5割前後でも、本番まで時間があるなら焦って全範囲をやり直す必要はありません。31問のリーディングなら、5割から6割への差は数問です。その数問をどこから取るか考えます。
語彙問題で毎回大きく落としているなら単語を優先し、長文で時間切れになるなら時間を測って読む練習を増やします。リスニングなら、スクリプトを読みながら聞き直し、「知らない単語」と「知っているのに聞こえない音」を分けると対策しやすくなります。
英検2級の二次試験はCSE460点が合格基準
一次試験に合格したあとは、面接形式の二次試験があります。英検2級二次試験の合格基準は、スピーキングCSEスコア460点です。満点は650点なので、一次試験の1520点とは別に判定されます。
二次試験は約7分の個人面接です。音読、パッセージについての質問、3コマのイラスト説明、自分の意見を答える質問などが行われます。一次試験のように「30問中18問」といった考え方はできません。
英検2級は、一次試験1520点を突破したあと、二次試験で460点以上を取ることで最終合格となります。
面接では、一つ答えられなかっただけで即不合格になると考える必要はありません。音読や複数の質問を通してスピーキング力が評価されます。聞き返しが必要になった場面でも、その後の質問まであきらめず答えることが大切です。
| 試験 | CSE満点 | 合格基準 | 主な技能 |
|---|---|---|---|
| 一次試験 | 1950点 | 1520点 | R・L・W |
| 二次試験 | 650点 | 460点 | スピーキング |
一次試験の勉強中から、音読や自分の意見を短い英語で言う習慣を作っておくと、二次対策を始めたときに楽になります。特にライティングで自分の意見と理由を組み立てる練習は、面接の意見問題にもつながります。
英検2級で「何問正解」にこだわりすぎないことが合格への近道
英検2級で何問正解すれば合格なのか気になるのは自然ですが、固定された正答数の合格ラインはありません。公式の判定基準は、一次試験ならリーディング・リスニング・ライティングを合わせたCSE1520点です。
そのうえで勉強の目安として使いやすいのが「各技能6割程度」です。リーディングなら31問中19問前後、リスニングなら30問中18問前後が単純計算で6割に当たります。ただし、これは合格を保証する数字ではありません。
過去問では6割を第一目標にし、本番前には7割前後を安定して取れる状態を狙います。同時にライティング2題を時間内に書き切る練習も進めてください。
「あと何問か」だけを見るより、「どの技能の何問を増やせるか」と考えるほうが対策は具体的になります。過去問を3回ほど並べ、毎回落としている大問から直していけば、合格ラインまでの距離も見えやすくなるでしょう。
英検2級の合格点・正答数に関するFAQ
最後に、「英検2級 何問正解で合格?」と一緒に検索されやすい疑問をまとめます。
- Q英検2級は60%取れば必ず合格できますか?
- A
必ず合格するとは言えません。英検公式は、2級以下では各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格していたという参考情報を示していますが、合否そのものはCSEスコアで決まります。同じ正答数でも試験回によってスコアが変わるため、6割は勉強上の目安として使いましょう。
- Q英検2級リーディングは何問正解を目指せばいいですか?
- A
現在のリーディングは31問なので、6割なら約19問です。まず19問を安定して超えることを目標にし、本番前には21~22問以上を狙える状態にすると余裕を作りやすくなります。ただし、19問なら合格確定という意味ではなく、ライティングとリスニングを含むCSE合計で判定されます。
- Q英検2級リスニングは何問取れば合格ラインですか?
- A
リスニングは30問なので、6割の目安は18問です。練習では18問を最初の目標にし、20~21問ほどを安定して取れる状態を目指すと本番のミスにも対応しやすくなります。CSEへの換算は回ごとに異なるため、18問を公式の合格点として扱うことはできません。
- Q英検2級の合格点1520点は何パーセントですか?
- A
一次試験は1950点満点なので、1520点はCSEスコア上では約78%です。ただし「問題を78%正解する必要がある」という意味ではありません。正答数がCSEスコアへ換算される仕組みのため、問題の正答率とCSEスコアの割合は分けて考える必要があります。
- Qライティングが苦手でも英検2級に合格できますか?
- A
他技能との合計で一次試験1520点に達すれば合格できますが、ライティングを捨てるのは得策ではありません。ライティングもリーディングやリスニングと同じ650点満点の技能です。英文要約と英作文の2題を時間内に完成させる練習を優先し、空欄を避けることから始めましょう。
- Q英検2級の二次試験は何点で合格ですか?
- A
英検2級二次試験の合格基準はCSEスコア460点です。スピーキングの満点は650点で、一次試験とは別に判定されます。面接は音読やパッセージへの質問、イラスト説明、自分の意見を答える問題などで構成されるため、単純な「何問正解」という基準はありません。

